アーミッシュはカルト集団?

アーミッシュは独自にコミュニティを形成し、同じような服を着て、キリスト教ですが、アメリカでの一般的なキリスト教とは違ったやり方で信仰を行っています。

なのでアメリカでもアーミッシュを知らない人からみると、『アーミッシュはカルト集団なの?』と疑問を持つ人もいるようです。

先に結論から言うと、アーミッシュはカルト集団ではありません。

カルト集団と違い、絶対的な権力を持ついわゆる『教祖』みたいな人に従って生活を送っているのではありません。他のプロテスタントのキリスト教と同じように、むしろ一人の人間に権力が集まらないように努めています。例えばアーミッシュでの教会の集まりは教会メンバーの家で行われますが、もちまわりで行われ、ひとつの家でずっと行われることを避けています。(一つの家でずっと行えば自然とそこに権力が集まってしまう。)

そして、アーミッシュのコミュニティを去ることも個人の自由に委ねられています。(また外部の者もアーミッシュのコミュニティに入ることも条件を守れば可能だそうです。)

とくに歴史を辿ると、アーミッシュは物心つかないころからの幼児洗礼を否定し、聖書を理解し自分自身の意思で信仰する事こそが本当の信仰という主義のもと、他のキリスト教(カトリック)などから分派しました。キリスト教の中には生まれたときから自動的にキリスト教徒になるという宗派もありますが、それはおかしいと意を唱えた派閥です。またそのために迫害されヨーロッパからアメリカ大陸へ逃れてきたという歴史があります。

彼らのキリスト教の信仰の仕方はアナバプテスト派と呼ばれています。バプテスマを行っていた人たち(幼児洗礼によって)が、もういちど(「アナ」の意味)バプテスマを、大人になって信仰の告白とともに行う、というのがアナバプテスト派の由来だそうです。

アーミッシュは16歳くらいになると、『ラムシュプリンガ』という期間を迎えます。ドイツ語で『駆け回る』という意味だそうです。その期間になると、アーミッシュのコミュニティのルールから離れ自由に俗世の経験を積むことをします。その期間アーミッシュの若い友達同士のグループで、俗世の便利なものや遊びいろんなものに触れます。そして、その後自分がアーミッシュとして生きるかどうかを自分自身の意思で選択を行います。

またアーミッシュの子どもは小さいときから家業の手伝いなどをしてお金を貯めているそうなので、一般的な16歳と違い大きな経済的な自由もあるので、言葉が悪いですが中にはやりたい放題やってしまう人もいるという感じもあるそうです。それでも、最終的にはアーミッシュとして生きる人が多いそうです。

その期間はだいたい結婚するまでで、もし結婚しない場合は20台後半くらいまで、そしてアーミッシュとして洗礼をうけてコミュニティで生きるかアーミッシュのコミュニティを去るか決めます。

アーミッシュはアーミッシュとして生きることを強要されているわけでもなく、またアーミッシュのコミュニティに生まれたとしても、アーミッシュをやめる機会も用意され、コミュニティを去ることも本人の自由に委ねられています。

アーミッシュのメンバーになるということはキリスト教の新約聖書に従うこと、そしてコミュニティのルールに従うことを求められています。けれども、だれか権力を持つ一人の人間の決めたルールや『教祖』のような人物に従うことを求められているわけではありません。また、そのコミュニティもルールもメンバー全員の意見で取り決めて作られます。

そういった点でカルト集団とはまったく違う宗教コミュニティといえます。

参考文献: Amish Studies the young center at Elizabethtown Colllege

画像:pixabay

Scroll to Top