アーミッシュの仕事

アーミッシュのほとんどは自分たちのもつ農場で農業や酪農を行い生活をしています。そしてそれらを売ることにより生計を立てています。またアーミッシュの女性は結婚してから自分の店を持ち自分たち家族経営でビジネスを営むことがよく見られます。お店の種類は、農作物を売るところや、工芸品や加工食品などを売るなど様々です。また、農業が中心で生活しているアーミッシュ家庭でも、農業が忙しくないシーズンには、近くの一般の企業で屋根の修理などを手伝うなどを行うこともするようです。

イベントで子ども用遊具を設営するアーミッシュ

農業以外にも他の仕事で生計を立てているアーミッシュもいます。その一つにアーミッシュ家具の仕事も有名なものです。ランカスターでは、家族で小さな工房を持ち家族単位で家具を作っているところがたくさんあります。中には大きな工房を持ち他のアーミッシュを雇って大きな規模でビジネスを行っているところもあります。当店で取引のあるアーミッシュの家具工房もランカスターの中でも評判が良く成功し、大きな工房を持っています。またアーミッシュは横つながりを大切にして協力しあっているので、工房で作ったアーミッシュ家具を販売している販売店もアーミッシュにより経営されていることが多いそうです。そういった大きい工房やショップではアーミッシュは、アーミッシュでない人も雇入れ販売や宣伝広告などを任せているところも多くあります。

当店と取引があるアーミッシュ家具工房でも家具を作っているのはアーミッシュの木工職人で経営もアーミッシュにより行われていますが、コンピューターを使うような事務処理などはアーミッシュでない人を雇入れて任せています。そこの秘書を通じてやり取りを行っています。

歴史を見ると20世紀なかばくらいまでは、ほとんどのアーミッシュは農業と酪農が中心でしたが、次第に他のビジネスに進出していきました。その背景には、農業の大規模化により農産物の価格が下がり、利益を生むのが難しくなってきたことがあります。また他には近年になるとタバコの需要が減ったこともあります。タバコの葉の農産は機械化が難しく、マンパワーに頼ったもので、アーミッシュにとっては利益になるビジネスでしたが、今は以前にくらべ需要が減ったので廃業せざるを得ないアーミッシュもでてきました。

参考文献: Amish Studies the young center at Elizabethtown Colllege